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まめ知識 07家掃除のコツとポイント

家の掃除のコツについて。
大掃除の時期になりましたので、参考までにこんなものを書いてみました。
一部2年前のブログで紹介したものの再掲載になりますが、そこで取り上げていた掃除用具の電動ブラシ、刷毛、空気清浄機の紹介と掃除の要点を書いてみます。
道具は2年以上使ってみて費用対効果の高いものばかりです。

まず最初は刷毛!(写真1)

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至ってシンプル、でも非常に効果的でみな使っていないものを紹介しましょう。
新築住宅が竣工して引き渡しまでには通常「掃除屋さん」というプロが掃除をしに入りますが、彼らが必ず使っているのがこのペンキ塗り用のブラシです。
非常に便利なので事務所と我が家(上下に重なっているだけですが)一本ずつ備えてあります。いつの間にか所員の机の引出しに入っているのも発見しました。自分で買ってきたんですね、きっと。
アルミサッシの下端など凸凹したところには特に威力を発揮します。アルミサッシの下端は掃除がしにくく、ホコリやカビの溜まりやすいところですが、このブラシを使うとかなり綺麗になります。汚れがこびりついてしまっているような所は水を流しながら掃除すると良いようです。年に2回掃除すればいつも綺麗に保てます。
コンセントプレートの上側もホコリの溜まりやすいところです。刷毛でさっとこすってやるとホコリは簡単に落ちます。
コンセントと言えば、冷蔵庫です。本体の裏になっている場合も多く、目につかず掃除のしにくいところですがホコリや油まじりのゴミ等が付着しやすく消費電力も高いことから、漏電を防ぐためにもこの際綺麗にしておきましょう。
コンセント周りのホコリですが、漏電や事故につながることもありますから一年に一度は掃除しておきたいものです。
固めの刷毛の方が掃除には都合が良いようです。

ばかばかしいと思いながら買ってしまった電動ブラシでしたが・・・(写真2)

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次なる武器は掃除用電動ブラシ。私はソニックスラバーという製品を使っています。大きな電動歯ブラシのようなもので特に室内の壁、床、水回りのごちゃごちゃしたところで有効です。台所、洗面所の水栓の付け根や床と壁の入り隅はゴミがたまり安くかつ掃除のしにくいところですが、これがあれば隅まで綺麗に掃除できます。掃除をしているときに歯ブラシを使いたくなるような場所に有効ですね。
我が家の壁は珪藻土クロスという壁紙を貼っていて、表面に珪藻土が付いていてザラザラしています。見た目は上品でよいのですが、汚れやすいのが欠点。といっても汚すのはもっぱら子供達ですが。この様な場合も水か洗剤を吹き付けた後このブラシで掃除するとあっという間に綺麗になります。たわしの代用品ですので電動でなくてもたわしでごしごしやれば落ちるものがほとんどですが、やはり電動の威力は実感できますし、掃除も楽しくなりますよ。
代えブラシ4本付いて3000円位~

メッキ製品、水栓類(写真3)

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道具ではないのですが、注意して掃除をしないとメッキの輝きが無くなってしまいますので一言。
水栓類ですが、大きく分けて国産品と外国製でその性質は大きく異なりますから述べておきましょう。
概して国産品は無骨だが丈夫、海外製品はデザイン性が高いものの繊細、と言えます。
20年近く前は海外製品はかなりデリケートで、ヨーロッパと比べ水圧が弱い日本では、一部ドイツの製品を除いて使いたいけれど使えない状態でした。最近は日本の水圧も高くなり、また日本向けに作られた海外製品が比較的安い値段で手に入るようになったため、水栓、シャワー類は海外製品を多く使うようになっています。製造は中国や東欧諸国になります。
何故日本製ではないのかというとメッキが綺麗でデザイン性も高く、使うたびにうれしくなるからです。
掃除時の注意として、メッキ部分はあまりゴシゴシとこすらないことにつきます。ナイロンタワシやスポンジの裏側についた固いごわごわの部分を使うのは厳禁です。例えると車を磨く時をイメージしてもらうと分かりやすいかと思います。車の汚れがひどいからと言って、ナイロンタワシでこする人はいませんよね。また柔らかいタオルでゴシゴシやるのも同じように細かい傷が沢山ついてしまうのでやめた方が無難です。(私はやってしまいました!)
汚れに関してですが、日本の水道水にはカルシウム分が含まれているため水滴が残ったまま乾燥すると白く濁ってしまいます。すぐに取ればなんでもないのですが、同じことが何回も繰返されることでカルシウムがメッキ部分にこびりついてしまい、いつの間にか輝きがなくなってしまうのです。ゴシゴシこすれば落ちるのですが、これはだめですから重曹を使うことをお勧めします。食品売り場にある灰汁抜き用の重曹でOKです。メッキ部分で特に汚れやすいのがポップアップ式の洗面器の蓋部分です。蓋はねじると外れますから、部品を洗面器から外してやって重曹適量を溶かした中にメッキ部分を入れておくと1時間程で白い汚れが簡単に落ちるように変化しています。水栓の根元等が汚れてしまった時や外すのが面倒な時は、重曹を溶かした液をキッチンペーパー等に浸してからしばらく巻いておけば大丈夫です。

レンジフード(写真4 高島屋のつやつやレンジフード洗浄パック12600円より)
レンジフード掃除

studioAの設計では多くの住宅で台所の換気扇にレンジフードを選択しています。レンジフードはシロッコファンという円筒状の羽根のファンを使っていますがこのタイプ、強力ですが掃除のしにくいのが欠点です。メーカーは掃除をしなくても汚れないようにフィルターや清流板など様々な工夫をしてますので、通常は油溜まりと金属板に細かい穴の空いているフィルターを綺麗にすれば大丈夫ですが、やはり時間とともにファン本体にも油汚れがついてきます。まずはファンがどのくらい汚れているかチェックして、汚れているようであれば今年は思い切ってこのファンの掃除をしてみましょう。
ではファンにたどり着くまでの一般的な手順です。(メーカーによって多少の違いがありますから、詳しくはメーカーのHP等参考にして下さい)
レンジフードを見上げると四周に隙間がある板状の部品があります。(昔のレンジフードにはついていません)製品によって違いますが左右の押しボタンやネジで外れます。外す前に油溜まりを外さなくてはならないものもありますから、分からない人は製品についていた取扱説明書を見て下さい。
板が外れるとその奥に小さな穴の開いた板(フィルター)がありますが、これも外します。普段の掃除はこのフィルターまでだと思います。どのメーカーもフィルターまでは簡単に外せるようになっています。
フィルターの裏側は大きな空洞になっていると思いますが、そこにシロッコファン本体があります。製品によって筒状のファンが縦方向であったり横を向いていると思いますが、このファンの中心部にファンをモーターの軸に固定する大きなネジがついています。ネジを回すと外れますからファン本体を外して掃除をします。
このときの注意点が二つ。まずファンをいじっている時に電源が入らないように注意することと、多くのファンは普通のネジと逆回りで、時計方向に回すと緩むものが多いので間違えないようにすることです。この逆ネジの法則は昔からある普通の換気扇でも同じです。いくら力自慢でも逆に回していては外れませんからね。
ファンの掃除の時の注意点。ファンの羽根は多くがアルミ製でデリケートですからあまりゴシゴシとやってしまうと変形してしまい、後で取付けた時変な音がしたり回らなくなったりしてしまいます。洗剤に浸けてからタワシでこする等、優しく扱いましょう。各メーカーでは中性洗剤、またはレンジフード専用の洗剤を使うことを推奨しています。
それでも面倒だという方には掃除業者が1万数千円から2万円台で掃除の代行サービスを行っていますので、それを利用するのも良いかもしれません。

さて、これでだいぶ家の中が綺麗になったでしょうか?
そういえばヨーロッパにいたとき、大家さんの家に行くといつも奥さんが掃除をしていました。ソファーも移動して毎朝下まで掃除機をかけるそうです。掃除に対する感覚が日本とは違うなと思ったものです。ちなみにシャンデリアや銀製品、メッキの部分もいつもピカピカですがこれはハウスメイドの仕事だそうで、シャンデリアがある=メイドが掃除をする、と言った構図になります。

掃除番外編で空気清浄機(写真5)

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仕上に紹介するのは空気清浄機です。この機械、多くの人は花粉症対策や喘息防止で使っているようですが・・・HEPAフィルターと呼ばれる高性能フィルターのものはウイルス対策にもなるようです。
我が家ではソファー周りの埃がすごく(子供達が上でピョンピョン跳ねるもんですから・・・しつけが悪い?)、しかも元気な猫が二匹いるので埃と猫の毛がごちゃ混ぜになってすぐに埃だらけになってしまうのが悩みの種でした。綺麗に埃を吸い取っても翌日には早くもテレビの上、キーボードの上にうっすらと埃がたまっている状態、というと分かるでしょうか。ある建て主の方が「寝室に空気清浄機をおいたら埃が少なくなったよ」といっていたのを思い出し、使ってみることにしました。ネットで調べると値段も性能も様々。1万円しないものから加湿機能が付いて静電気で埃を吸い寄せる10万円近くのものまで・・・さらにネット上でレビューを見ると「埃は吸い取りませんよ、掃除機ではないのだから」という意見が大半です。
実際に使ってみなくては分からない!加湿装置のないものですと1万円程度で風量もそこそこのものがあるので半信半疑使ってみることにしました。

 部屋を綺麗に掃除した後空気清浄機のスイッチON!30分もすると埃が少なくなったような気がします。しつけの悪い子供達はいつも通りソファーで遊んでいますが、遊び始めると機械が反応して風量がアップ、モニターのランプは「きたない」ですって。一日たった後テレビ、キーボードの上を見ると・・・なっなんと埃がない!!
逆光で室内を見るとチリが舞っていることが多かった我が家も空気スッキリで埃が見えません。
レビューで埃はすいませんよ!と書いてあったのは何だったのでしょう?まぁ部家の状況、感じ方など個人差があるので判断の難しいところですが、
我が家でははっきりと効果が現れました。
なんて強調してしまいましたが、参考になればと思って紹介しました。
現在HEPAフィルター付きのものを2年程使っていますが電源は入れっぱなしで自動運転にしています。最初程の感動はなくなりましたが、やはり無かった頃に比べるとホコリの量はかなり違います。

ps.購入しようとしている方、フィルターの種類も色々あるようでかなり値段の高いもの、寿命が短いものもありますのでチェックしてくださいね。消費電力も様々なようですが、埃が舞っていなければ基本的には弱風運転です。
我が家での使用状況ですが、16畳用のものを床面積で言うと12畳+αの部家で使っています。吹抜が大きいので体積で言うと約26畳の空間で使っています。ほとんどワンルームのような家ですから厳密にはもっと広いかもしれません。カタログ上では完全に能力不足の状態ですが、確実に効果はあります。

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まめ知識 06 建材で使われる金属の種類とメッキについて

今日は建材で使われる金属のについて書いてみたいと思います。ここまで木の腐食と塗装について書いてきたのですが、金属の腐食も同様に悩まされる建材です。鉄部のメンテナンスについても少々触れておきましょう。

昔は金属の板というとトタンとブリキでしたが、最近は色々なメッキ鋼鈑があります。役に立つかどうかは分かりませんが性能の違いを簡単に説明してみようと思います。
建築でよく使われるのは
・ブリキ
・トタン
・ボンデ鋼板
・ガルバリウム鋼板
・アルスター鋼板
・ステンレス鋼板
その他特殊なものとして
・チタン合金
・コールテン鋼板
などありますが、実際はもっと多く、数限りなく有ると言っても良いほどです。
上記のステンレス、チタン、コールテン鋼以外は鉄にメッキを施したもので、次にメッキの違いについて順に書こうと思います。
・・・アルミ、亜鉛、鉄、ニッケル、錫、鉛、(水素)、銅、銀、白金、金
って覚えてますか?
高校の頃化学の授業で習ったイオン化傾向の大きい順に代表的な金属を並べてみたものです。
鉄よりも左側にあるアルミや亜鉛は、鉄よりも酸化しやすい(錆びやすい)ということになります。
錆びやすい金属と錆びにくい金属を合わせることで本体の鉄を守るというのが建材に使われるメッキの効果になります。
鉄を錆から守るには一見すると鉄よりも錆びにくい金属をメッキした方が良い様に思いますが、実は傷がついた時、肝心な鉄が先に錆びてしまうんですね。メッキ部分の金属が先に錆びることで本体の鉄を守るというのがメッキ層の役目になります。ということで建材には亜鉛やアルミメッキの鋼板がよく使われます。

ブリキ
ブリキというと昔のおもちゃですが、建築ではほとんど使いません。一般の人がよく「ブリキ」と言っていますが、建材の場合ほとんどがトタンです。ブリキは鉄にスズをメッキしたもので、スズは鉄よりも錆びにくいのですが傷がつくとすぐに鉄が錆びてしまうからです。一番使われているのが食品の安全性の観点からも缶詰です。

トタン
トタンは鉄に亜鉛をメッキしたもので、昔から建築にはよく使われます。亜鉛は鉄よりも錆び易いのですが、傷がついたとき先に亜鉛が酸化し鉄が錆びるのを防いでくれるからです。この効果を犠牲暴食効果とも言います。電気的にメッキを施す電気メッキと溶けた亜鉛に直接浸ける溶融亜鉛メッキがありますが、犠牲になる亜鉛が圧倒的に厚い溶融亜鉛メッキの方が防食性は高く、ほぼ錆びないと言っても良いくらいです。

ボンデ鋼板
ボンデ鋼板もよく使われる材料ですが、正式には電気亜鉛メッキ鋼鈑と良い、ボンデ鋼板は商品名となります。トタンとの違いは表面処理をして塗装がのり易くしてあるかどうかで、錆に対しての性能は後で述べる鋼板に劣ります。実感として5年に一回塗装し直さないと錆びてくる、といった感じです。

ガルバリウム鋼板
鉄に亜鉛とアルミを約半々の量でメッキした鋼板です。1980年代後半からよく使われるようになりました。トタンに比べると圧倒的に錆びにくく価格も安いため、最近では屋根を始めほとんどの板金部分で使われるようになった材料です。

アルスター鋼板
アルミメッキを施した鋼板です。ガルバリウム鋼板と同じくかなり新しい材料になります。建築にも使いますが、熱にも強いため自動車のマフラーや簡易焼却炉などによく使われています。ガルバリウム鋼板より耐食性はかなり優れており、ステンレススチールに次ぐ性能を持ちます。トタンの様に犠牲暴食効果で鉄を守るのではなく、アルミが空気中や水中で容易に酸化膜、水酸化皮膜を作る性質を利用したものです。

コールテン鋼
厳密にはメッキ製品ではありませんが、異色なものとしてコールテン鋼があります。鉄に銅を数%混ぜることで表面に緻密な保護性のある錆を形成し、錆がそれよりも中に進まないという優れものです。年月が経つとともに表面が錆色に変わり、素材そのものの美しさが出るので、我々日本人好みの素材とも言えます。(写真1)使ってみたいところですが、価格がそれなりに高く、建築よりも土木でよく使われます。橋梁などの塗り替えのメンテナンス費用を考えるとコールテン鋼の方が最終的には安くなるという経済的な理由からです。
日本のように湿度や雨が高いところで使用するといつまでも錆が流れ出すという厄介な面もあります。その対策としては表面を薬品処理するとか塗装を施すなどの方法がとられますが、折角なら錆を表現したいですね。
鎌倉にある神奈川県立美術館(鎌倉館)(1951年坂倉順三設計)では錆の流れを目立たなくさせるため、建物周囲に砂利を敷き込んでいました。

新日鐵住金HPより

チタン合金
チタン合金はチタンにアルミとバナジウムを数%混ぜた合金で強度が超高力鋼並み、重さは鉄の約半分、耐候性に優れるという3拍子そろった夢の合金ですが、価格が高いため現在よく使われるのは航空機やミサイルなどの軍用が主になります。建材としては東京電力電力館(渋谷)などで屋根葺き材に使われましたが、価格の問題で普及はしていません。

以上のことから最近建材で使われるのはガルバリウム鋼板ということになってしまうんですね。

次に昔のカラー鉄板、トタン板やボンデ鋼板などで錆が出てきたとき、どのようにメンテナンスをすれば良いでしょうか?
まず錆を取ることが重要です。以外と知られていませんが純粋な鉄は結構錆びにくいのです。新築のとき高い防錆塗料を塗るよりも鉄の表面を入念に処理した方が錆が出にくい程です。
入念にというのは実はかなりお金のかかることで、まず砂の混じった高圧の水で表面を綺麗にしてからさらに薬品処理で表面を綺麗に洗い流す作業になります。先程コールテン鋼が塗り替えのメンテナンスが不要なため、土木ではよく使われていると書きましたが、それでは何故すべての橋梁がコールテン鋼にならないかというと、入念に表面処理を施し、高性能な防錆塗装と同じく高性能な塗装を施すことで、かなり錆のでない構造体にすることができるからです。
ということで、塗り替えでは錆などの不純物を取り除くことが重要になります。塗り替え後なかなか錆が出ないという腕のいい塗装職人はこの作業が丁寧で、時間もかかります。ですから結果的に高い!ということになるのですが、どちらが良いかはすぐに分かりますね。
自分でメンテナンスを行う時も錆び落としだけは入念にやって下さい。ヤスリだけではなく、錆落としクリームとの併用が有効です。錆落としクリームはカー用品店やホームセンターにおいてあります。

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まめ知識 05 コンクリートの撥水と中性化

今日は撥水材と中性化(コンクリート)の話しです。

撥水材はペンキと違ってコンクリートの素材感を残しながら汚れを防ぐ性能があるので我々建築家が好んで使う材料の一つなのですが、見た目の問題のほかペンキを塗るのと同じ様に中性化を遅らせる効果もあります。

ところでコンクリートの中性化?って何。

コンクリートは鉄筋と一体になって初めて強度がでます。コンクリートは圧縮に強く、鉄筋は引っぱりに強いため、両者が一体になるととても強い構造体になります。鉄筋は錆びやすいのですがコンクリート自体がアルカリ性のため、コンクリートに守られている限り鉄筋は錆びません。熱膨張率もほぼ同じということですから非常にうまい組み合わせですね。1900年頃フランスで活躍したオーギュスト・ペレという建築家によって初めて大々的に建築に使われ、その後近代建築の代名詞にまでなりましたました。

ここで中性化が問題になってくるのですが、コンクリートは大気中の炭酸ガスやコンクリートにしみ込んだ水などの影響で表面から少しずつ中性化が進み、アルカリ性から中性になっていきます。
表面に何も塗装などをしていないとき、日本建築学会の計算式で求めると最大で1年で1mm程になります。実際のコンクリートを調べると打放しで何も塗装などをしていない時最大で1年間に0.5mm程度、塗装を施している場合、5年で1mm程度ですから塗装している時は100年で20mmの速さです。*1)
中性化のスピードが違うのは表面にヒビがあるかとか、コンクリートの質が極端に悪い時、工場の排気による影響など様々な用件が絡んできます。コンクリートの質は、調合で使う砂の質やセメントに対する水の割合が大きな要因で、ここを間違えると中性化も早く進むため、建築家は調合などに非常に気を使い、良いコンクリートを打つよう細心の注意をしています。

では鉄筋は表面からどのくらいの距離のところにあるのかというと、これは基礎や内壁など部位別に建築基準法で細かく定められており20mm-60mmが標準ですが、施工の精度によって基準値を下回ってしまうこともあります。躯体の鉄筋が見えていたり、錆で膨らんだ鉄筋がコンクリートに亀裂を作っているのを見たことがあると思いますが、ほとんどの場合施工不良によるものです。施工の誤差を考慮してstudioAでは外部に面している壁や土に接しているのコンクリート部分は法規で決められているかぶり寸法+20mmで設計し、これらのトラブルに対処しています。

以上、まとめてみると次の様になります。
打放しで何も施していないとき、1年間で0.5mm程度中性化が進んでいると推測され、築50年の建物で25mm進行するということになります。耐力壁や梁の法規上のかぶり厚さは30mm以上、studioAは+20mmで設計していますから、鉄筋まで50mmかぶりがあり、通常の中性化が進むスピードだと100年は大丈夫ということになります。中性化に関してはほぼ心配無いということです。さらに撥水材などを塗っておけばさらに安心ということになります。

壁乾燥  壁面撥水
次に撥水材ですが、特にコンクリートの打放し面に塗るのは汚れ防止の役目です。
撥水材には素材で分類するとシリコン系とフッ素系、仕上がりでの分類では表面に塗膜ができるタイプと素材に浸透するタイプに分かれます。
塗膜ができず浸透するタイプのものは車のフロントウインドウや衣類のレインコートなど、日常の製品でも使われているのでよくご存知と思います。建築ではシリコン系が使われることが多いのですが、摩擦やゴミの付着によってい撥水性は徐々に失れ、経験からいうと性能の良い高価なものでも2-3年で撥水効果が無くなり塗り替えが必要になります。
表面に塗膜を作らない撥水材は耐久性に問題が有る一方、仕上がりは塗ったかどうか分からない程で、素材の生のテクスチャーを生かすことができるのが魅力です。(写真、壁面比較1、2)
商品の一例を挙げると
 ABC商会で扱っている「ワイティープルーフ」
 木童で扱っている「超撥水」
 木材専用になりますが、ミヤキで取り扱っている「木肌美人」「木肌一番」 
などが有りますが、2ー3年経つと撥水効果は目では確認出来なくなってしまいます。メーカーによっては内部で撥水効果が続いていると説明している会社も有りますが・・・

一方、透明または半透明の塗膜を作りますが撥水効果が長い間持続し、表面が少々テカるのもまあまあ我慢ができるかなと思って使っている製品に
 大日技研工業のランデックスコートWS疎水材
が有ります。他にも有ると思いますが、性能と耐久性が良いのでstudioAではこれ一本です。

この製品は1986年に竣工した横浜の「人形の家」で初めて使われ、最近初めて塗り直しが行われました。20年以上の耐久性ということになります。studioAでも10年前に竣工した西宮のアパートで使い今春改修工事を行うため検査に行きましたが、まだまだ大丈夫という状態でした。

木材への撥水材の使用ですが、前回、前々回のメルマガでお伝えした通りオイルの方がまだ耐久性が高く、値段も安いので現時点ではあまり使っていません。木童で取り扱う「超撥水」は営業マンも社長も自信満々ですから一度使ってみようかと考えています。
ということで木材での実験報告はだいぶ先になりそうですがあしからず。

平面撥水

撥水材を塗った直後のコンクリートの平らな面。水玉上になって撥水しているのが分かる。

*1)塗装の状況、セメントに対する水の割合、AE減衰材の使用、骨材の種類などの条件で数値は大きく変わるため、あくまで平均的な参考値です。
中性化が社会的問題になったのは広島の市営住宅団地で筑後15年程経った建物で早くも中性化が原因と思われるトラブルが多発し、その原因が塩分を含む海砂を十分に脱塩しないまま使用したためと判明してからです。

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Kei Morozumi / studioA

Author:Kei Morozumi / studioA

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