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宇多田ヒカルから考える、日本的なるもの

今朝のG邸 室内湿度52%、外部19%
        室内温度21℃、外部27℃(計測場所が東の日を受けていたためと思われる)
昨夜の雨と急に晴れたこともあり、外部の方がかなり湿度が低かったようです.しかし室内は振幅が少なく程良い湿度を保ったといえるでしょう.
             写真は中山の家/アプローチ

mini_20120619174045.jpg


内田繁の書いた「普通のデザイン」という本の中に面白いことが書かれていました.著者は日本だけではなく海外でも評価の高いデザイナーですが、「自分では意識したつもりはないのに、海外のデザイナーから内田のデザインは日本的である」としばしば言われるのだそうです.また三島由紀夫は「日本のことを忘れパリの街並みを散策し外国気分に浸っているとき、ショーウィンドウにたまたま写った自分の姿を見て、紛れもない日本人であることを痛感させられた」と言い、好むと好まざるを得ず逃れられない日本人の血が流れていることを書き残している.
数年前、テレビにある大学教授が出演し、宇多田ヒカルの歌について解説していたのも面白かった.そのころは宇多田がデビューしたばかりで、オートマティックが大流行していたのですが、彼女の歌の根底に流れるリズムは日本の盆踊りのリズムだというのです.昨夜たまたま手持ちのipodの曲をシャッフルして聞いていたらこの頃あまり聞かなかった宇多田の曲が何曲か流れ、そのリズムを良く聞いてみると、確かに日本的なので驚き!
前後の曲がジャズであったり西洋のポピュラー音楽であったからよけいにそのリズムが「盆踊り」であることが強調されたのでしょう.

さて、何を言いたいかというとこれらのことから現在の建築についての考察をしようと思うのです.

30代の頃住宅の設計をしていて「和」を意識することはほとんどありませんでした.しかし内田繁ではありませんが外国の建築家から幾度となく私の造る建築が日本的であると言われたことがあります.日本語をしゃべり日本語で思考し日本で暮らしていれば当然なのかもしれませんが、それまでに受けてきた建築教育はモダニズムでありインターナショナルスタイルであり脱リージョナリズム(地域主義)であったはずです.
そんなことに気がついてからは「和」を意識して設計することにしています.と言っても私の作風のどこが「和」なの?って感じるかもしれません.しかし床に座ってくつろぎ、和室のように時と場合によって用途の変わる空間があり、室内から室外への空間の中に半外部的な空間や縁側のような空間があればそれは和の心を持った建築といえるでしょう.
モダニズムの建築原理としてうたわれたピロティーや水平連続窓、自由な平面などは元々日本の建築に近いものです.坂倉準三によってたてられたパリ万博の日本館や神奈川県立近代美術館は日本的な空間と近代建築が見事に融合した建物で高い評価を受けました.
現代の安価な材料と現代の技術を使った合理的な建物でありながら、根底に和を感じることのできる住宅.もちろん取り組む建築家によって「和」の解釈が異なるでしょうが、そんなことを意識しながら設計をしていきたいと思っています.
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